男運が悪いと感じていたものの、実際にはそれほど多くの恋愛を経験してきたわけではありません。
それでも、関係がうまくいかなくなるタイミングには、いつも共通点がありました。
相手の本当の姿が見え始めた頃から、関係が崩れていくのです。
私は薄々、「相手ではなく、自分の中にも何か原因があるのではないか」と感じていました。
でも、その正体が何なのかは分かりませんでした。
思い当たることはいくつもあります。
周囲からは「しっかりした女性」と見られ、甘えられることはあっても、甘えさせてもらえることは少ない。
「強い女性だね」と言われるたびに、本当は少し寂しさを感じていました。
恋愛では「男性が支えてくれるもの」という理想を持っていたのに、
現実には私がお金を出し、相手を支え、気がつけば相手が私に依存するような関係になっていました。
「何かがおかしい。」
そう思いながらも、その理由が分からなかったのです。
そして、ようやく気づきました。
私は無意識のうちに、父親像を恋愛相手に重ねていたのです
ユング心理学では、女性の心の中にある男性像を**「アニムス」**と呼びます。
私は、自分が思い描く理想の父親像を相手に求め、その理想から少しでも外れると受け入れられなくなっていました。
だから、相手が変わっても結果は同じ。
恋愛のパターンだけが繰り返されていたのです。
父とは二十年以上前に離れています。
それなのに、心の中ではまだ終わっていませんでした。
時間は過ぎても、心はあの日のまま止まっていたのです。
その影響は、私だけではありませんでした。
気づけば、二人の娘にも同じ苦しみを背負わせてしまっていた。
その事実を受け止めることは、とてもつらいことでした。
でも、そこから目をそらさなかったことで、私はようやく自分を見つめ直すことができたのです。
現代では、
「自分らしく生きなさい。」
「自立しなさい。」
「人とつながりなさい。」
「家族を大切にしなさい。」
さまざまな価値観が求められます。
でも、それをすべて完璧にこなそうとすれば、心は疲れてしまいます。
だからこそ、私はまず自分の心を大切にすることが何より大切だと考えるようになりました。
心の柱 「マインドハグ」
私が大切にしているのが、**「マインドハグ」**という考え方です。
それは、自分の心を否定せず、ありのまま抱きしめるように受け入れること。
実際にやってみると、不思議なくらい心が落ち着いてきます。
「大丈夫」と思える自分が、少しずつ育っていくのです。
その安心できる自分は、誰かが与えてくれるものではありません。
もともと、自分の心の中にいるのです。
だからこそ、その自分を見つめ、優しく迎えに行くことが大切なのだと思っています。